こんにちは。水口結貴です。
今回は、スペインの画家、ジョアン=ミロの「アルルカンのカーニバル」です。



アルルカンのカーニバル(個人ブログコピペ)20161112



※画像は「いづつやの文化記号」より

ミロは、1893年にスペインのバルセロナで生まれ、シュルレアリスムを代表する作家です。

「アルルカン」とは小布をはぎ合わせた服をまとい、黒っぽい仮面をつけた道化役者のことです。

この作品はシュルレアリスムを代表するミロの傑作、と言われています。
作品について「この頃の私は完全に幻覚で見たものを絵に描こうとしていた」、「長い時間、裸の壁を見つめて、その影像を書きとめたものだ」と、ミロは語っています。

作品が書かれた当時、ミロは31歳。
しかし、生活は「極貧」といえるような状況でした。

こうした「貧乏生活」によって、ミロは飢餓状態になることが多くあったようです。

そして当時の絵画は、空腹・飢餓状態から生まれた「幻覚」がモチーフになっているようで、本作品を「自動書記)オートマティスム)」の傾向がある、と指摘する人もいるようです。

私は、この作品を初めてみたとき、そのカラフルな色彩と、「何だかわからない奇妙な生物」に目を奪われました。「一体、これは何だろう?」と思ったのでした。

最初は「不思議な楽しい絵」という印象でしたが、後日ミロのエピソードを知り「こんな幻想が見えてくるほど【壁を見続けたのか?】」と、当時のミロの生活や心情を想像して「恐怖」に近い感情を持ったのでした。