こんにちは。水口結貴です。今回は、レンブラントの「夜警」を紹介します。

「夜警」は有名な作品なので、御存じの方も多いかもしれません。

●当時の「自警団」を描いた

レンブラントが生きていた時代(1606年~1669年)に都市(アムステルダム)を守っていたのは兵士ではなく、市民が結成した「自警団」でした。
「夜警」は、この「自警団」(当時、実在した人物たち)を描いたものです。

レンブラント夜警(wikiコピペ)20161008



画像は、Wikipediaより


●印象的な「レンブラント・ライト」

「夜警」では、人々が「今まさに警備に出よう」とする、その瞬間が描かれています。

そして、画面中央の2人は強い光で照らされています。
これは「レンブラント・ライト」と言われているようです。その工夫は次の2つです。

1)背景を暗めにする
2)人物を明るく照らし出す

この「レンブラント・ライト」と名の付いた「光の演出」。
現在の写真や演劇の世界にも受け継がれ、各作品をダイナミックに、劇的に見せることに貢献しているようです。


●後からつけられた「タイトル」

「夜警」というタイトルは18世紀以降に付けられた通称です。
理由は、画面を保護するために塗られていたニスが黒ずみ夜の光景に見えたことから『夜警』となったといわれているようです。
 現在でも正確なタイトルは決まっていません。
一般的には、「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ラウテンブルフ副隊長の市民隊」だったり、「バニング・コック隊長率いる火縄銃組合の人々」と言われる場合もあるようです。

私は、この絵を初めて見たとき、「さあ、みんな行くぞ!」と言った声が聞こえるような感じがしました。
描かれた男たちの「勇敢さ」や「気迫」、全員から伝わってくる「一体感」を感じて、非常に強い印象を受けました。


●「世界三大名画」とは?

ちなみに、この絵は「世界三大名画」の1つ、と言われることもあるようです。
「三大」というからには、レンブラントのほか「2つ」の作品があるはずです。
通説では、以下の2つとされています。

○モナ・リザ:レオナルド・ダ・ヴィンチ

○ラス・メニーナス(女官たち)ベラスケス

いずれの絵画も素晴らしい作品ばかりです。他の作品についても、いずれご紹介していきます。